social distance/social distancing

人との距離を2m空けましょうということをsocial distanceといいますが、それをメディアなどで「社会的距離」と言っているのが気に入りません。

social distanceという英語が言いたいことは人と十分な距離をとることです。「社会」とは何の関係もありません。

私だったら「対人距離」とするところですが、残念ながら私のいうことなどどこにも通りませんので、こんなところでブツブツいうしかありません。

どうしてこんなことになったか少々考えてみました。
明治時代、西洋からたくさんの文明や思想を取り入れようとしたとき、福沢諭吉をはじめとする人たちは日本語に相当する語がないので新しく言葉を創りました。

西洋、自由、幸福・・・と次々作り出しました。
そしてsocietyを表すため社会という言葉を創り、その結果socialは社会的という日本語が充てられました。

明治時代に「社会」という言葉を初めて聞いた人たちはチンプンカンプンだったことでしょう。「人と人との関わり」のことだと言われてだんだん「社会」という言葉のイメージを固めて行って・・・今や社会といったら「社会・・・世の中のことだね」としっかりイメージします。

societyは人がたくさんいて関わりを持っていることです。socialは人と人との関わり、あるいは社交上の、ということを表します。「社会」という日本語にはあまり人の顔が見えません。 初めに社会ありき・・・みたいな。

social distanceに戻りますと、social distanceとは元々階級間の距離などを表す名詞だったようです。
最近になってsocial distanceは「人との距離をとる」という動詞で使われるようになり、さらにingをつけてsocial distancing(距離をとること)と名詞でも使われます。

  

——今日のじゃれマガ——
じゃれマガは面白く、易しい英語で毎日配信される素晴らしい教材です。その英語はとても良いお手本です。じゃれマガからもっと学ぶためのヒントを提供します。

★今日のじゃれマガーその要旨
シベリアの永久凍土が解け始めているということです。

★学びたい英語/まねたい英語(特にお手本と思うところ)
・私たちはシベリアと言いますが英語ではサイベリアのような発音です。
・ほとんどの地面の下は凍っている

★今日のじゃれマガ 全文
Siberia is Melting!
The eastern part of Russia is called Siberia. It is a land of ice during the winter, and in the summer, the temperature usually goes up to 20 degrees. This year, however, the summer has been really hot. The temperature went up to 38 degrees one day. That’s hotter than Nagoya in summer! The Arctic ice is getting smaller, and the land in Siberia is changing. Most of the ground below the surface is frozen. It is so hard that people can build their houses on it. Recently, however, it has been melting, and houses are falling down. The forests are drier, so there are more forest fires, too.

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