多読tips(16) 電光掲示板
ニュースや天気予報、駅の案内などが、横長の電光掲示板の上を右から左に流れていくのをご覧になったことがあると思います。日本語なら、簡単に読めますよね?それが英語だったらどうでしょう?
想像してみてください。1番の問題は、先に表示されたものがどんどん消えていってしまうこと、ですよね。文の中を行ったり来たりして、日本語に訳して読むことができないわけです。
ためしに、次の文を「行ったり来たり」の訳し方で読んでみましょう。
I was reading the book you gave me when my husband came home delightedly with exactly the same book in his hand. It was the last copy at our nearby bookstore.
「私の夫がまったく同じ本を手に持って喜んで家に帰って来た時、私はあなたがくれた本を読んでいた。それは近くの本屋さんの最後の1冊だった。」
どの本が本屋さんの最後の1冊だったのか、わからなくなっちゃいますね。では、こんな風に意味をかたまりで取りながら読んでみるとどうでしょう。
「私が本を読んでいたら/←あ、あなたがくれた本ね、/夫が帰って来たんだけど、/喜んでるからどうしたのかと思ったら、/まったく同じ本を持ってたのよ/手に。/で、それがなんと最後の1冊だったわけ/近くの本屋さんで。」
出てきた順に読んでいるのに、どの本がどうしたのかよくわかりますよね。どうしても日本語の助けを借りたいときは、こんな風に、前に戻らない読み方をしてみてください。そして、もう一度、「意味のかたまりごとに」英語だけで読んでみてください。きっとすんなり入ってくると思います。
頭から出て来た順に受け取っていく、去るものは追わずの電光掲示板式。多読なら自然に慣れることができると思います。試してみてください ^^(Kumiko)
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ひさびさのKumiko先生のtipsでした。
二度読みしない、戻らない、先へ先へ、前へ前へ・・・理想の読み方、聞き方をいろいろないい方で表現しますが、「電光掲示板だと思って」といえば一発でしたね。
「英語は電光掲示板式で」。これからはこれで行きましょう。(須釜)
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