使われている姿から学ぶ
That’s life.
これは不運なとき捨てばちな気分で思わず口から出る英語です。
日本人なら「しょせん人生こんなもんだ」とでも言うでしょうか。
よく似た英語に次のようなものがあります。
This is the life.
これは一日の仕事が終わってお風呂に浸かって思わず口をついて出るような英語です。「なんて気持ちいいんだ!」とでも言うところでしょうか。
ほとんど似た言い回しが180度違う場面で使われます。こんなのどうやって覚えたらいいでしょうか。(こんなnative表現、必ずしも覚えなくてもいいといえばいいのですが)
私は幸い、それぞれ全然違う機会に、ドラマ化した会話の中で知りました。ストーリーと気持ちのこもった声を伴って聞いたので珍しく「スッ」と入りました。
これが勉強なら、覚えようとすればするほどどっちがどっちかわけがわからなくなってしまいますよね。
今日は本欄で皆さまに大変申し訳ないことをしています。
紛らわしい二つのものを同時に示してしまいました。
おかげで皆さまは、この二つを「どっちがどっちか」分らなくなってしまったと思います。
でも、勉強で身につけることの良くない面を知っていただくうえでは貴重な授業料だったのではないでしょうか。
(さらに申し訳ないことに、これらはちゃんとイントネーションがつかないと文字だけで覚えても意味がありません。実際の会話に出会うまで「覚えよう」などと思わないでください)
参考書などではご親切にも、「紛らわしい表現」とか「意味の似ている単語」など一緒に提示してくれます。
それがどれだけ逆効果か、わかりますね。
勉強でなくて、使われている姿から英語を学ぶようにしましょう。